昨日2月5日はサッカー選手ネイマールJr.の誕生日を伝える記事を書きましたが、実は本日2月6日はネイマールのお父さん(写真左)の53歳の誕生日です。息子の名前に「Jr.」と付いていることからご想像いただけると思いますが、お父さんの名前も息子と同じネイマールです。というより話の順番から言えば、元々こちらのお父さんこそがネイマールで、息子も同じ名前を受け継いだと言うべきですね。ちなみにこの「Jr.」はポルトガル語では「Junior(ジュニオール)」と読みます。なので息子の方のネイマールは、身内や友人、スタッフなど主にブラジル側の近しい人達からは「ジュニオール」またはその愛称である「Juninho(ジュニーニョ)」と呼ばれていることが多いです。中でも最も親しい幼い頃からの親友や親戚の子達は、更に省略して「Ju(ジュー)」と呼んでいたりします。
一方お父さんの方、つまり本家ネイマールさんの方はというと、当たり前ですが「ネイマール」あるいは「お父さんネイマール」を意味する「Neymar Pai(ネイマール・パイ)」という呼び方がされています。「pai」というのはポルトガル語で「父親」です。また彼は息子のマネージャーを務める経営者でもあるので、スタッフ達からは敬称で「 Sr. Neymar(セウ・ネイマール)」と呼ばれています。「Sr.」は男性に対するポルトガル語の敬称「Senhor(セニョール)」のことですが、実際にはその省略形の「セウ」の発音で呼ばれています。あと友達や息子の友達からは「Ney Fera(ネイ・フェラ)」というニックネームで呼ばれていますね。この「fera」というのは「野獣」等を意味するポルトガル語です。『美女と野獣』の「野獣」なんかもポルトガル語ではこの単語になるのですが(“A Bela e a Fera”といいます)、人に対する褒め言葉として使われるスラングでもあって、例えば「お前すげえな!」みたいな時に使ったり、何かの名手や達人のことも同じ単語で表現したりします(数学の達人とか料理の名人とか)。
ちなみに我が家では夫婦で彼らの話をする時などは、お父さんの方を「ネイマールさん」、息子の方を「ジュニオール」「ジュニーニョ」または「ネイマールくん」と呼んで区別しています。ちなみに親子で同じ名前というケースはラテンアメリカでは全く珍しくなく、僕も最初は随分驚きましたが、いつからか完全に慣れてしまいました。日本でも先祖代々漢字を一文字継承したりしますが、まあ、似たような感じです(多分)。
さて、名前の話が長くなってしまいましたが、このネイマールさんという人も、息子の方と同じく、いやある意味でそれ以上に興味深い人物で、僕は自分の生き方や考え方に関して、彼から色々と学ばせてもらっています。特に自分も父親となった今、彼の父親としての生き方に大いに参考になる点があって、少なからず影響を受けています。また彼は経営者としても優れた人物なので、その面でも個人的に参考にしている点は多いです。
ネットニュース等で彼について書かれる記事を見ていると、金の亡者やら銭ゲバ親父やらといった印象を生み出すようなものが多いので、「彼の生き方から学んでいる」なんて書いたら僕も誤解を受けそうですが(息子を使って金を儲ける方法でも学んでるのか、とか思われそう・笑)、メディアで伝わる彼の姿と僕が直接知る彼の姿の間には大きなギャップがあります。このネイマールさんという人物のことや、僕が彼から聞いたこと、学んだことについても、今後は少しずつ書いていこうかと思います。
というわけで、53歳の誕生日を迎えたネイマールさんのご紹介でした。ポルトガル語に興味のある方は、今日の記事に出てきた幾つかのポルトガル語の知識を頭の片隅に留めておいていただけたら嬉しいです。
それではまた。
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