「鳥取砂丘にも雪が降るの?」と聞かれることがあります。
いわゆる「砂漠」のイメージと重ねているがゆえの疑問だと思いますので、気持ちは分かります。あの大砂丘が雪で真っ白に覆われるところなんてなかなか想像できませんよね。逆に言えば、もしそんな景色が存在するのだとしたら、一度は目にしてみたいと好奇心を掻き立てられる方は多いのでないかと思います。
そんな皆さんのために、雪で真っ白になった鳥取砂丘の様子を写真でご紹介します。大学生の教え子と一緒に昨日行って撮影してきました。
鳥取の生まれ育ちで、大人になった今再び鳥取に戻って暮らしている僕ですが、雪の鳥取砂丘に足を踏み入れたのは実は生まれて初めてです。強風による雪煙に抗えず、あえなく数分で退散しましたが、その景色たるや圧倒的でした。
余計な説明は抜きにして、写真を載せていきます。どうぞ。
写真でもこの景色の素晴らしさは伝わることと思いますが、是非自らの足でこの雪を踏みしめ、自らの目でこの自然の芸術を鑑賞することを読者の皆さんにも強くオススメします。
ところで、上の写真に人が写っているものが何枚かありますよね。地元民の僕らが僅か数分でやられて引き返したこの冷風と雪煙の中、あの砂丘の向こう側まで踏破して戻ってくる人々がいたのです。僕らがあっさり返り討ちに遭って退散するタイミングと彼らが冒険を終えて再び入り口に戻ったタイミングがちょうど同じだったので、話しかけてみたところ、香港から観光にやって来た若者4人組でした。
「Why now?!(何で今なん?!)」と尋ねたところ、香港では雪が降らないから雪景色が見たくて来たとのことで、4人とも大変満足そうな表情をしていたので「Congratulations and welcome to Tottori!!(おめでとう、そしてようこそ鳥取へ!)」と大きな声で伝えておきました。こんな日に砂丘の中を進んでいくクレイジーな観光客なんて彼ら以外にいませんでしたから、結果あの景色を4人で貸し切ることに成功したわけです。そう考えると上手な旅の仕方かもしれません。
というわけで、僕と教え子と彼ら4人とで、記念写真を撮ってお別れしました。
雪の降らない国から来たのにこの雪の中を車で旅しているらしく、翌日には100km離れた境港市に向かうとのことでした。凄い。4人ともこんな寒い中、鳥取まで来てくれてありがとう。残りの旅も楽しい時間になりますように。
というわけで、雪の鳥取大砂丘のお話と、香港からの貴重なお客さんのお話でした。あの一面の銀世界、本当に圧倒的で素晴らしかったです。読者の皆さんも是非、足を運んで体験してみてください。